個人再生

裁判所を利用した手続きで、特に住宅ローンのある方には非常にありがたい制度です。 住宅ローンの無い方でも利用でき、住宅ローンを除いた借金総額が5000万円以下であることが第一の要件になります。
(個人版民事再生には、小規模個人再生と給与所得者再生という2種類ありますが、申立の90%以上が小規模個人再生ですので、以下小規模個人再生を念頭に説明します)

この手続きを利用すれば、法定利率による再計算後の金額の原則5分の1に元金を圧縮することができます。例えば、600万円の借金がある方で、利息制限法による再計算後の元金が300万円の方は、原則100万円まで圧縮できます。この100万円を3年36回払で支払っていくことになり、月額2万8000円程度の返済となります。

継続的な収入利用するためには第二の要件として「継続的な収入があること」が条件となります。「継続的な収入」については、アルバイトやパート、年金収入の方でも当てはまります。

しかし、月々の返済に裁判所は全く関与しないため、途中で返済が滞ってしまえば、民事再生を認めた裁判所の信用にも関わってくるため、この収入要件に関しては多少厳しく運用されているのが実情です。

★個人再生選択時の注意点

個人再生を選択する場合に盲点となるのが、財産がある方です。 個人再生は、ギャンブルなどの免責不許可事由がある方や、心情的、職業制限により破産を選択することが出来ない方が主に選択されることが多いのですが、財産があるとその分、月々の返済額が上がってしまいます。
例えば上の例の方が、ローンの無い登録後2年の車を持っていたとしましょう。国産車であれば、初年度登録から5年以内の車については、財産とみなされてしまい、業者に見積りを取ってもらい、その分を財産として計上しなければなりません。もし、車の見積り額が100万円を超えてしまい、150万円だったとすると、150万円を3年36回払で返済していかなければなりません。月額4万2000円程度です。

このように個人再生は、「破産した場合に配当すべき財産以上の額だけは返済しなさい。」という制度なのです。この点は、住宅ローンのある方で、ローン残債が住宅価格を下回っている場合(オーバーローンではない状態)には、月の返済額があまりに大きくなり、よほどの収入が無ければ個人事再生は選択できないということもありますので注意してください。